5064人が本棚に入れています
本棚に追加
/210ページ
「…おい」
ふと、後方から声が聞こえた。
くるりと振り返り、人の良さそうな笑みを浮かべる。
「…どうしました?」
「………。」
不意に、ウィルドが押し黙ってしまった。
「…?ウィルドさん?」
「、!…あ、すまない…。……ここは…どこなんだ?」
焦ったのか早口で話している。
「…ここはアルサケス町ですよ?」
「…………アルサケス町…?」
「ご存知ありませんか?」
「……すまない。俺はあまり外に出ていなくて…」
申し訳なさそうなその態度に少しあわててしまう。
「あ、謝らなくても…!」
最初のコメントを投稿しよう!