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「…いま、何年だ?」
「え?」
突然の質問の意味が分からず問返す。
「……俺が知ってるのはage528年までだ。だから、何年たった?」
「…1年、です。今age529年ですから」
おかしな質問に答え、相手の様子を伺う。
「………。」
無言のまま動かず、何かを考え込んでいるようだった。
「俺、行きますね。」
そう言い置くと、ウィルドの返事も聞かずに早足に出て行った。
「あぁ、ありが…」
パタンと扉が閉まり言葉が途切れた。
不意に、ウィルドの顔付きが変わる。暗く、険しいものだ。
「…アルサケス町…。アルジャーノン……。信用は、出来ないな…。」
ボソリと呟いた言葉は、誰も聞いていなかった。
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