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『…っ、やめろよ!』
紫色の髪の少年が声を張り上げても他の子の子が止む気配は無い。
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一般に、アルサケス町では赤毛の人は赤毛の人と。青毛の人は青毛の人と、という具合で子供を産む。
そのため髪の毛の色は濃くハッキリとしているのが特徴であるのだが、2人の少年……アルジャーノンとチャドは違っていた。
アルジャーノンは母が燃えるような赤毛、父が真っ青な空のような青毛だった。
それらが混ざり、薄紫色になっているのだが、アルジャーノン的には結構気に入っている。それどころか好ましいとさえ思っている。
それをバカにされたくないのだ。
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