5064人が本棚に入れています
本棚に追加
/210ページ
『ぅわぁあ!』
蹴られた男の子がズササ―と地面を滑り、止まる。
アルジャーノンはその間にストンと着地した。
『アルジャーノン君!』
小走りに走ってくるチャドを見て、ハッとした様に他の子達が避けはじめる。
中には蹴られた子を心配してそちらに行った子もいた。
『あれほど「人前で本気を出すな」って言われたじゃん!』
どうやら人を蹴ったことではなく、言いつけを破った事に怒ってるようだった。
『……ふん。』
『何で蹴っちゃうの!?』
『足で』
誰もがキョトンとした。
『…………。そうじゃなくて!どうして?』
『こうやって』
再び地面を蹴って浮かび、くるりと回りながら空を蹴った。
『‥変な屁理屈はいいから!…なんでよ。』
『……腹が立ったからに決まってるだろ』
最初のコメントを投稿しよう!