行方不明者

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「なっ!?…お前、それはいくらなんでも無神経だろ。」 「うん。僕もそう思う。」 だったら言うなよ…とアルジャーノンは思わずため息をつきそうになった。 「あ、そうだ。」 ポンと手を叩いてチャドがアルジャーノンの気を引いた。 「ねえ、あの人元から黒いんだよね?髪の毛。」 「あぁ」 「で、名前がウィルドなんだから…」 チャドが下を向いたまま動かなくなる。 「『だから』?」 「…だから、そのキーワードを使って身元を調べたらどうかな?」 「………そんな機械うちの会社には置いてないぞ。」   一瞬間を空けてアルジャーノンが答える。 それに続いたチャドの言葉にアルジャーノンは我が耳を疑った。   「うん。だからね…」
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