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「遅れてすみません。主治医が見当たらなかったもので。」
ケロリと嘘をついて誤魔化すアルジャーノンをチラリと見やって、チャドが中に入ってきた。
「はじめましてウィルドさん。僕が主治医のチャドです。以後宜しく。」
ニコリと微笑むが、ウィルドはニコリともしなかった。
それどころか眉間にしわを寄せチャドを煙たがっているようだ。
「どうかしましまか?」
変に思ったアルジャーノンが尋ねると、ウィルドがゆっくりと口を開いた。
「…なんで魔法使いが医者なんかをやっているんだ?」
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