警戒心

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「!!」 ウィルドの言葉にアルジャーノンが目を見開いた。 「…やっぱり…、あなたも魔族なんですね。」 たいして驚きもしなかったチャドは落ち着いた口調で話した。 「じゃあ、ウィルドさんは魔法使い…なんですか?」 「…俺が魔法使いだと?フン。あんな下級種族なんかと一緒にされてたまるか。」 アルジャーノンの質問に若干機嫌を損ねたらしい。 眉間の皺が一段と深くなった。 「下級種族…?」 アルがよく分からないといった顔をしていると、チャドが説明に入った。 「魔族にはね、上から順に最上級種、上級種、中級種、下級種って順付けされているんだよ。…まぁ、最近じゃあ魔法使いと物好きな人間とのハーフなんかがいるから最下級種、なんてのもあるけどね。」 ふ‥と一瞬、自嘲的な笑みを浮かべたチャドをアルジャーノンは見逃さなかった。
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