その頃の。

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「では、引き続き頼んだぞ、ロシェ。」 「了解しました!」 再びカチャ…と音を立たせて薄暗い部屋から出ていく。 廊下の角を2つ曲がった所でリオルグはニヤリと笑った。 「この俺から逃げだしたんだ。それなりのお仕置きをしなくちゃなぁ。」 嫌な笑みを浮かべて歩き続ける。 彼の名前はリオルグ・ベルセリオス。 珍しいプラチナブロンドの髪をオールバックにしているその横顔は、青い瞳のキツイ吊り目と形の良い鼻と口でキチンと整えられている。 そして、フューチャーコーポレーション社の社長にして、ウィルドをさらった張本人。
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