再び時は流だし。

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「っていうかさ、何でそんなに見せたくない分け?別に変じゃないよ?……一人称が‘僕’になるけど。」 「‘僕’?」   ウィルドが話しに乗る。 「そッ。似合わない事この上無いよね。」 「…似合う似合わないはどうでもいいが、なぜ?」   ハァ、と溜め息を付くアル。   「……‘俺’だと相手に舐められるからです。」 アルジャーノンが簡潔に言った。 しかも、これが結構真剣に言うものだからウィルドは勿論、チャドまでもが(そうなのか…)と納得してしまう。 「プライベートとか、まぁ、仕事していない時は普通なんですけどね…」 ははッと苦笑したこの若い社長は、それなり以上の重いものを背負っているようだった。
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