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「へえ、父親が魔法使いか。」
「うん!結構有名だよ。この世で一番強い下級種って言われているんだ!…だから母さんと結婚しても馬鹿にされなかったんだって。」
「ほう、成程な。…ところで」
一端区切ってからウィルドはこう切り出した。
「なんで俺の居場所がわかったんだ?」
この質問にチャドはキョトンとした。彼は生まれつきの能力で他人の居場所がわかる。
しかし、ただなんとなくウィルドに言うのが躊躇われたのだ。
「ん~…なんとな」
「嘘をつくな」
「!!………」
言葉を途中で遮られてムッとしたのと、嘘だとバレた驚きで声が出ない。
「……なんで。」
数秒経ってから発せられた言葉はたったのこれだけだった。
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