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「『ん~なんとなく』、かな?」
と、ウィルドがニヤリと意地悪く笑った。
その腹の立つ皮肉にチャドがまたムッとするが、ウィルドにとってはそれも愉快だった様でククッと再度笑った。
「も~…。」
「悪かったよ。まぁ、助けてくれてありがとな」
「…うん。どういたしまして!」
チャドの切り替えの速さに若干驚きつつ、そのまま部屋を後にした。
ウィルドにはもう1つ目的があったのだ。
「吸血対象」を見付けるという大切な目的が。
既に6日間も血を吸っていないため、気を抜くとグルグルと腹が鳴ってしまいそうなのだ。
焦る気持ちと腹を抑えて、再び屋敷の探険へと気持ちを切り替えた。
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