夕日のころ

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尚も説明するが、父は半信半疑といった風だった。 僕自身もこんな奇妙なことが起こるわけないと、頭の隅では思っていた。 頭がおかしくなってしまったのではないかと。 だが、一致するところがあまりに多すぎて、違うところを探す方がかえって難しい程だった。 どのみちとっくに日は沈み、空には星が瞬いていた。 ゆうひに会えそうもないので、僕達は焦る気持ちを抑え、家に帰っていった。 明日こそ絶対屋上に行こうと約束して。
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