1838人が本棚に入れています
本棚に追加
/262ページ
「美香子……そんなこと言うなよ……。俺の方がお前を愛してるんだから。こちらこそ、ありがとうな……」
父は泣くまいとしているようだったが、無駄だった。
次々に溢れる涙は、止まることを知らない。
「旬……?」
胸に抱きしめたままの僕をそっと離し、膝をついて視線を合わせる。
先程よりも光は強くなっていた。
「今までよく頑張ったわね。辛いこともあったけど、もう独りぼっちなんかじゃないわ。あなたを想ってくれるかわいい女の子もできたみたいだし、お母さんすごく嬉しいわ」
「最後みたいなこと言わないでよ!これからも一緒にいてくれるんでしょう!?」
最初のコメントを投稿しよう!