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その喜びをかみしめていたら。
「…あの…ね…?」
姉ちゃんが、また小さな声を出した。
そして…、もじもじしてるから、何を言うのかと思ったら…。
「…央ちゃん…あのっ……う、浮気…しないで…ね?」
思わず吹き出してしまった。
「っ…バーカ…」
笑ったおれを見て、ちょっとふくれ顔の姉ちゃんを抱き寄せる。
「だ、だって…」
「あのなぁ」
何か言おうとする姉ちゃんの言葉を遮って言う。
「おれと姉ちゃん…、15年近くも一緒にいるんだぞ?だけど…、おれ、まだ姉ちゃんのこと“知りたい”とか“ほしい”って思うんだぞ?…そんなおれに、他の女になんか、気を回してるヒマ、ねーよっ!」
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