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靴に履き替え外に出ると心地よい潮風がマサキを包んだ。
浜辺に向かって歩いて行くと、やはり人影はユウキだった。
しかし、こんな時間に1人で何をしているのだろう…
背後からそっと近寄り、声をかけようとしたその時、マサキはあることに気がついた。
…ユウキは泣いていた。
「…ユウキ」
マサキの声に気づいたユウキは急いで涙を拭った。
「なんだ、マサキか…こんな時間に何してんだよ」
いつもの笑顔で話すユウキ。
でも目の奥はどこか寂しげだった。
何か事情があるのだろうと察したマサキは
「ユウキ、俺で良かったらいつでも話聞くからな」
そう言い残し、別荘へと戻りかけた。
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