176人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
マサキは何も言わずに拳をユウキの頬へ向かって勢いよく突き出した。
そして、ユウキの頬に当たる寸前で止めた。
「お前がそんなんでどうすんだよ!
チヒロを幸せにできるヤツはお前しかいねぇんだよ。
俺の知ってる佐野優希はそんなヘタレじゃなかったはずだ。
今のお前を俺は認めねぇから」
こんなマサキを見たのは初めてだった。
マサキはその場から立ち上がると、別荘へと歩き出したが2、3歩歩いたところで後ろを振り返りユウキに向かって大きな声でこう叫んだ。
「もっと俺らのこと頼れ。
俺ら仲間だろ!?
頼りないかもしれないけど、1人で抱え込んでないで話せよ。
それが仲間ってもんだろ」
前に向き直ると、マサキは別荘へ帰って行った。
最初のコメントを投稿しよう!