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その日は休日で、塾があったナツミは帰りの電車をホームで待っていた。
すると、ポンポンと後ろから肩を叩かれた。
ビックリして後ろを振り返るとそこにはノボルが立っていた。
私服姿のノボルは制服のときの印象とはまるで違い、何というか男物の洋服店の店員といった雰囲気だった。
「どこ行くの?」
そう尋ねられた。
「今、塾終わって家に帰るとこ。ノボルは?」
「俺は…まぁ…その…」
言葉を濁した。
それからノボルは何か考え事をしているふうで黙ってしまった。
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