❤傍❤

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駅を出発してから20分ほど歩いた時、ようやくノボルの足が止まった。 …ナツミの目の前に現れたのは小高い丘。 その丘からはさっき歩いてきた商店街や住宅街がちっぽけに見え、まるで天国から見下ろしているかのようだった… 2人は丘の頂上の大きな木の下にあるベンチに腰掛けた。 歩き疲れた2人にとって、この場所はとても居心地が良かった。 「ここ、俺らの秘密の場所なんだ…」 「…俺ら?」 俺ではなく、俺らと言ったノボルの発言が気にかかり聞き返した。 「ん?あぁ…俺と妹の秘密の場所だったんだ。ここ」 「ノボルって妹いるんだ」 ノボルから妹の話を聞いたのは初めてだった。 「いるっていうか、いた…」      
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