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「ここって…」
連れてこられたのは、いつかも来た場所。
あの、お墓がある場所だった。
「なんで、ここに?」
「宝珠の親友が居るんだろ?この中には」
そう言って、陵海は私の親友のお墓の前まで行った。
たった一回言っただけだったのに、よく覚えてるな。
「宝珠、宝珠」
「なに…!?」
陵海の近くに行こうと足を出したと同時に腕を引っ張れて、唇に暖かい感触。
…ちょっ、こいつ、よりによってこんな場所でなに考えてるわけ!?
「りょうっ…」
すぐに離れた瞬間、怒ろうとしたけど、いつもとは違う陵海の満足そうな笑みを見て怒れなくなってしまった。
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