終業式

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パンパンの鞄に、詰め終わった様子で、彼女は立ち上がった。 胸よりも伸びた茶色の混じる黒髪がパサッと揺れた。 彼女の、大きな黒い瞳が部屋の中にある時計へと目をやる。 その瞬間、その大きな瞳は更に大きく見開かれた。 「あぁ!陵海ぁ!!」 彼女は、そう叫びながら部屋の中にある二つの扉のうちの一つを開けた。 扉の先には、また部屋。 今まで居た部屋も、装飾や家具に凝っており、とても広い部屋だったが、入った部屋は更にすごかった。
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