264人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ
押し入れ
何処にしまってあるのかも 判らない般若の面。
実家の佛間にも飾られていない。
新治は夜中にもかかわらず実家に電話をした。
ノイローゼ寸前の自分をなんとか立ち上がらせたかったのだ。
「もしもし 新治だけど」
「どうしたの こんな時間に」
「母さん 頼む 頼みを聞いてくれ 」
新治は母に洗いざらい話した。
「解ったよ 新治、家族を大事にせにゃいけんよ、母さん探して出しとくから、心配しないで ゆっくり休みんしゃい」
最初のコメントを投稿しよう!