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「ぐわぁっ!」
兵士は茂みの方へ飛んでいってしまった。
やりすぎたな…。
「……!!」
突然、俺は膝をついてしまった。一瞬、目の前が真っ白になった…。
立ち暗みか…?
そう思った時に目に付いたのが道中に咲いていた花だ…。
見たことのある花で昔から俺の苦手な香りだった。
「なぁ、ファーニ。そこに咲いてる花はなんだかわかるか?」
「……?」
いきなり話しかけられてビックリしていたが、次の瞬間「ハッ!?」とし、話し始めた。
「…あれは花じゃないよ。きまぐれ草っていう草だよ。
昔は匂いだけで眠りやしびれを引き起こして大変だったらしいよ?
見た目が花だから花飾りにしちゃったりしてね。
でも花が咲く前は普通の雑草と同じだし、花が咲いてからも枯れるのはそれによって違うし、症状も違うからね。
それできまぐれな雑草と呼ばれてるんだって。
今では多くの人には影響ないけど…多少悪い匂いを出してるから、あんまり吸ってたら体に悪いよ?」
やっぱりか…俺はあれにやられたんだろうな。
厄介な雑草もあるもんだ。
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