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4/7…高校の入学式。
座りなれないパイプイスに座りながら,校長の話を聞いていた。
やはり校長の話が長いのは定番だ。
そろそろ20分を経過する。
こんなに長いとは思いもしなかったが。
奨の心はどんよりとしていた。
校長の話もあるが…。。。
今日は春とは思えない豪雨。もしかしたら洪水になるかもしれないそうだ。
奨は雨が嫌いだ。
どちらかと言うと,そのせいで奨の心はどんよりとしていた。
奨は思わず欠伸をした。…と,その時に強面の先輩と目が合った。嫌な予感がした。
気付けば,その先輩を睨み付けていた。
『しまった』と思った。
すぐさま目を逸らし,まだ続いている校長の話に耳を傾けた。
だが,恐怖と不安ゎ一向に止まない。
僕はただ,この後何も起こらないことを祈るばかりであった。
だが,現実は甘くない。
三時間後,この有様だ。
もうダメだ…。僕は死ぬかもしれない…。
その時だった。
『やばい!!住田だ!!逃げろ!!』
先生が来たようだ。
だが,先輩達はまるでいなかったかの様に消えていた。
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