世界は終わり始まった

9/9
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
「お前達。訓練で鍛えた腕前見せてもらうぞ。」 赤いアーマーの男が笑いながら言った。 「大将には負けないですよ。」 「若造が何をほざくか…」 「タジキ。あまり言うと帰ってきてから殴り飛ばされるぞ。」 「げ…それは嫌だな…」 クロエルは体を前のめりにした。 発射台のレーンの先からまたレーンが現れ、その先は空へと曲がり遥か彼方まで伸びた。 「長いなぁ…」 「途中で墜ちたら洒落にならんからな。」 【スタンバイ】 「うぉ!始まる!」 タジキは急いで構えた。 「俺からスタートだな…」 「墜ちるなよ?」 「馬鹿にするな。」 二人は顔を見合わせ少し笑った。 【レディ】 「航空自衛隊!クロエル隊員!発進します。」 【スタート】 その瞬間レーンの上を凄まじい勢いでクロエルは滑り出した。 足元の機械は勢い良くクロエルの足を掴み垂直へとなった。 重力が凄い中クロエルは只ひたすら前を…空を見つめた。 そして勢い良くレーンから飛び出しその勢いのまま空を…地上へと飛び出した。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!