真夜中のケイタイ

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慌てて玄関のドアを開けたら、部屋の中は真っ暗だった。 なぁんだ。新汰ともうちょっと話したかったのに…。 留守電のランプがピカピカ点滅してる。 ママだ…。機械オンチだから、携帯を使いこなせてない。 「あ、まだ帰ってないの?ママ、今夜は遅くなるから…」 また、あの男□▲@★? 離婚してもう四年になるから、ママが彼氏をつくるのは反対しないけど、ニヤけたあのオジさんは好きになれない。趣味が悪すぎるよ。 一度だけ、ママに紹介されて会ったけど、いやらしい目でジロジロ見られて、全身がチキン肌だった。 きっと頭ん中でボクをレイプしてるよ、アイツ↓↓↓@※□※ 間違いない↓ 変態エロおやじ↓ お風呂に入ろうかなぁ。制服も泥だらけだし、洗濯もしなきゃ。 真っ暗で怖いから、家中の照明をつけて、浴室に向かった。 結構、ボクってビビりなんだ@※□★…。友達が心霊体験なんて話し始めると、怖くてトイレにも行けないタイプ。 湯舟につかると、必ずブツブツと独り言が始まる。ママへの不満。愚痴。何でも良いんだぁ。 黙ってると、窓から覗く幽霊を想像しちゃって、お風呂に入れないんだもの□▲※@÷÷@…。 「新汰、可愛いかったなぁ★×↑×↑×↑×★…。」  恥ずかしそうな新汰の笑顔を思い出すと、何かシアワセな気持ちになる。 学校が楽しみなんて久しぶり。 早く明日が来ないかなぁ…。
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