告白

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私には付き合って三年になる彼女がいる… そして、今日は強い決意とともにある告白をしようと思っている… プロポーズだ… 彼女と会う約束は取り付ける事には成功した… …デートコースもたぶん完璧だ… ただ… プロポーズの言葉がきまらない…色々と考えてみたが… 俺と結婚してくれ… あまりにもストレートすぎる… 毎朝俺の味噌汁をつくってくれないか?… 古い…かなり昔のプロポーズだ… しかも俺は、味噌汁をそれほど好きではない… なやむ…なやむ… こうして…悩み続けたまま彼女とのデートが始まってしまった… 完璧なデートコースは予想以上の盛り上がりを見せた… そして…ついに… 二人の思い出の場所についた…いや…ついてしまった… 俺のデートコースのラストフィナーレ…もっとも重要なこの場所でのプロポーズだ… しかし、 言葉が出ない…参った… なぜか自分に多くのプレッシャーがかかる… 頭に血が上り熱くなって来た…汗が溢れ出す…倒れそうだ… 俺はポケットからハンカチを出そうとした… その時… ポロッと指輪が入っているケースがこぼれ落ちる… 彼女はケースを拾いカパッと開ける… 少し驚いているようだ…まずい…無言だ… もう俺の頭は何もかも分からない状態になった… すると俺の口からこんなセリフがでた… 『あ…あの…子泣きジジィの隠れ家を見つけたので今度一緒に探しに行きませんか?』 …俺は何を言っている…俺が泣きたい気分だ… そのセリフを聞いた彼女はポカン…とした後にフフッっと笑いこう言い返した… 『あなたが子泣きジジィになるまで私が面倒見てあげる。だから結婚しましょ!』 …驚いてしまった。 なぜか成功?してしまった… その後俺達は夫婦となった… 人生は悩んでもしょうがない… 思わぬ所で意外な結果がでる事も良くある話だ…
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