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空からは心地よい太陽の日差しが地表へと降り注ぐ。
この身に光を思う存分浴びようと、目一杯枝葉を広げる。
目一杯広げるとは言っても、実際にはほとんど動かすことはできない。
これは私の感覚で表す、少しばかりの過剰な表現だ。
葉の先端から水滴がぽたりぽたりと、規則的に落ちていく。
昨日まで私の体に降り注いでいた雨は未だに乾ききってはいない。
だが、この天気ならそれも時間の問題だろう。すぐに乾くに違いない。
しかし、今度はその後が問題になってくるのだ。
雨や日光、つまり人間でいう所での食事に当たるのかな。
私にはよく分からないが。
その栄養を人間のように自分で調整出来ないというのは、なかなかに辛いものだ。
もしもこの足……いや、根や茎が自由に動かすことが出来るのならば、もう少し快適な生活を送れるだろうに。
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