きっかけ

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以外といいかも…。 なんて思っているとメイク完成。 「はい、メイクはこれでどうかな?亜希ちゃん見てあげて。」 美容師さんが雑誌を読んでいる亜希を呼んだ。 亜希は嬉しそうに近寄ってきて、私の顔を見るなりこう言った。 「…………。紗奈…紗奈ちゃんっっ?!?!かぁ~わぁいい~~!!!」 ぴょんぴょん跳びはねながら大絶賛してくれた。 何だか恥ずかしかった。 私も改めて鏡を見てみた。 そこには今までとは全く別の私がいた。 なんとなく違和感があったけれど、これが自分なんだと思うと何だか嬉しくなった。 少しだけ自信がついた気がした。 「じゃあ、次は髪型だね。紗奈ちゃんはストレートでボリュームがないから巻くと可愛いよ。少し染めても大丈夫かな?」 美容師さんが落ち着いた口調で話す。 「あ、はい。大丈夫です。学校厳しくないんで…。」 私の通う高校は頭が悪いからか、校則はそんなに厳しいものではなかった。 ヤンキーみたいな子も沢山いたし。 「いいなぁ~紗奈。あたしも染めたいよぉ~!」 亜希が羨ましそうに言った。 亜希が通う高校は進学校なので、校則は厳しい方だった。 そうして髪の毛を染めてもらい、癖のない髪なのでパーマも少しかけてもらい、仕上にカーラーとコテで巻いて完成!! 亜希は待ちくたびれて居眠りをしていた。 美容師さんが優しく亜希を起こし、完成したよ、と伝えた。 亜希はまた嬉しそうに私に近寄ってきた。 そして一言。 「紗奈っっっ…!やばいよ!めっちゃ可愛い!!!惚れたぁ~♪♪♪」 と言って抱き着いてきた。 鏡でまたまじまじと見てみる。 もはや自分ではない様な気がして落ち着かない。 でも、変わったんだ。 正直な感想、亜希にも負けない位可愛くなったと思った。 時計を見ると4時になろうとしていた。 「服買いに行こうよ!」 と、亜希が言った。 確かにせっかく顔が可愛くなったのにジーパンにロンTでは何だか物寂しい。 美容師さんに二人で深くお礼を言ってお店を後にした。 美容師さんは、メイクの指導もしてあげるからまた今度おいでと言ってくれた。 早く全部自分で出来る様になれればいいなと思った。
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