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その様子を少し離れた場所で見ていた爺さんは
何事かと思い陽太に聞いてきた
「なんじゃ?どした?なんぞ怖いもんでも見たような顔しとるぞ?そんなに釣り上げた獲物が木やった事が悔しいんかいの?」
陽太は
まだ現実に向き合えてはないのか
ぼーっと答えていた
「今、この木が動いたんだ」
爺さんは耳が遠い
なかなか聞き取れずに聞き返す
「んあ?なんぞ言うとるんや?いつまでも、そんな木見つめてショゲとらんで、続き釣ったらどうじゃ?」爺さんの言葉にやっと現実に戻り
陽太は不思議な木を持ちながら
釣りは今ので懲りたからその辺散歩行ってくると爺さんに告げ
竿を片し
釣りをしていた場所から五分ぐらい来た所にある大きな木の根本に腰を降ろした
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