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扉を開くとそこには一面の花畑が広がっており、
陽太は「なんかいかにも夢の世界って感じだなぁ・・・」とポツリと呟いていた。
声が聴こえる
『気を付けて下さい。そこは貴方が描く夢の世界』
僕が描く夢の世界?
陽太はいまいち要領を得なかったが、ふと気付いた
この一面の花畑にはこれほど花が咲いているにも関わらず匂いがない。風がない。
夢・・・だからか
暫くぼーっと花畑に立ち尽くしていると少し離れた場所から楽しそうな声がする。
陽太はその声に引かれるように声の主に歩み寄って行っていた
段々声の主達がはっきりと見えて来る
一瞬ビクッと驚き歩みを止め逆に2、3歩後退りしてしまっていたが声の主達は陽太に気付いていた
「陽太ぁ?陽太ぁ?どうしたの陽太?早くおいで父さんも待ってるわよ」
「なにしてたんだ陽太?早くおいで、一緒に遊ぼう。」
声の正体は陽太の両親だった。
それはもう楽しそうに2人でキャッチボールをしながら陽太を呼んでいる両親に陽太は呆然とするしかなかったが
そこには陽太が常に憧れていた陽太の家庭があった。
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