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何時も厄介事の中心にいて、何時も一直線で、そんな君だからこんなにも大好きだって、気付いてるのか、いないのか。
強引なくせに肝心なトコ奥手で、そうかと思いきや恥ずかしい事をサラっと言ってきたり、
俺は君に振り回されてばかりだ。
『10代目の髪は、日に当たると蜜色に輝いて、神聖で、この世のモノとは思えないぐれぇお美しいです!!!!』
開口一番、人ん家の玄関先で彼は、
朝の日差しを受けて、煌めきながらそう宣った。
まるで太陽の様です。
言葉はまだ続く。
ビックリした俺は起きぬけで重かった瞼を数回瞬かせる事しか出来ずにいた。
俺の反応をじっと待つ彼の人は、
顔の少し下で握りこぶしを作りながら、興奮の為か、頬を少し赤らめて、
その形態に堪らなく愛しさを感じてしまう自分を止められなかった。
あの‥
と、申し訳なさそうに発せられた声に、
我に帰って、
その時になって漸く、獄寺君から…俺なんかよりよっぽど綺麗な獄寺君から、褒め言葉を貰ったのだと理解した。
『あ、う…えぇっ‥と‥‥っ💦』
どう言ったら良いものか、
しどろもどろになりながら言葉を模索して、
『………ぁりがとう//』
やっと出た言葉は、やけに頼りなさげに空気を伝った。
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