ミルジェネロ

誕生日２

緊急出動の割には、大阪駅前のビルに、電子ロック式の錠前を運ぶだけだったので、それほど時間はかからない、
そう思うと、気分は悪くなかった。

大阪駅前のビルに到着した。トラックのエンジンを止め、トラックから降りた時

グゥォん

っという低い鈍い音が聞こえた、

『ん？？』

動きを止め耳に意識を集中させた、

グゥォ……

っとまた聞こえる、さらに聞き耳を立て、その音の発信源を………

目の前が一瞬真っ白になった。
耳がキーンとなり、何も聴こえない、
そこで意識が途絶えた。

… … … …

右頬に冷たい感触を感じ目が覚めた。

気を失っていたのだろう…
今自分がどこにいるかを理解するのにしばらくかかった。

どうやら横転したトラックの運転席らへんに、スッポリキレイにはまったみたいだ。
なぜトラックが横転したのかを確かめようと、窓から顔を出して辺りを見渡した。