君の背中を

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アンタの背中を見ていた。 悪魔と戦うアンタは、楽しそうでいつも俺が油断して斬られそうなった時、助けてくれた。 それなのに…俺は、アンタに何もしてやれないし、好きだって言えない。 言う勇気がないだけではなく言ってしまったら、この関係が壊れてしまうんじゃないかって思って怖いんだ。 「おい!…ネロ!」 ぼんやりとそんな事を考えていると、いきなり怒鳴るように俺の名前を呼ん出来たダンテの声にビクっと体を跳ねさせ俺は、我に返ってダンテを見つめた。 「何度、呼んでも返事しないから心配したぞ?どうしたんだ?」 「ああ。ちょっと考えごとしてた。」 「最近やけに多いなぁ?何か悩みでもあるねか?」 「別に…悩みなんてない。」 「それならいいが。」 「……。」 顔を逸らして俺は、直ぐにでも此処から居なくなりたいって思ってしまった。 側にいたら胸が苦しくなるだけで、何一つ言えないから…。 アンタが好きだって…。 愛してるって…。
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