春の7日

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マリー『珍しい。グレイ以外にも人が来たしィ』 『一週間前に引っ越してきましたサム太郎です』 俺より年下だな。セーラー服着てるけど、ミネラルタウンって学校あるのか? マリーはこちらをじろじろと眺め回している。すごく…気まずいです…。 グレイこんな娘が好きなの!?趣味悪いんじゃない!? マリー『つかさぁ、突っ立ってないで座れば?本読みに来たんでしょ?』 『う、うん』 外見と中身のギャップが激しいな!俺、ギャルって意味解らないところで笑うから苦手なんだけどな! とりあえず、本棚にあった、手塚治虫の漫画ブッダを手に取る。手塚治虫は神!!そして4つある席のうち一番右端に座った。 うーん静かだ。図書館だから当たり前なんだけど。グレイとマリーはいつもこんな感じなんだろうか。 そんなことを考えながらブッダに目を通す。 ?『マリrrrrrrrrrrrryyyyyyyyyy!!!!!!!!』 マリー『パパ』 突然扉が開いたかと思うと、静かだった図書館が騒がしくなった。 帽子を被りリュックを背負いブーツをはいた、今から登山でもしに行くような格好をした男。 ?『我が娘よ、見てくれ!!!』 マリー『これ確か珍しい蝶々じゃん。ヤフオクに出そうぜ』 男の手には青い蝶々がつままれていた。 すごく綺麗な蝶だ。
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