プロローグ

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しかし結果は夢幻。 生存者はゼロ。 多目的競技場で坂本が喰い殺されたあと、欅灘市の中学校に行って発見したのは、「末山」と名乗る学生だった。 頭が冴える心強い生存者だったのだが、自分が感染者に噛まれているのを誰にも伝えないまま自らその命を絶った。 最悪な事に敵は感染者だけでは無かった。他の仲間を無線で呼ぶと、やって来たのは基地の仲間のはずだが、佐藤が戦車砲で跡形も無く吹き飛ばされて分かった。 上官である井上を筆頭に、何隊かの自衛官は生存者を殺して回っていたのだ。 途中で出会った河野も普段から仲の良かった轟木に殺され、安藤は高橋らの逃亡の為にその身を犠牲にした。 更に恐ろしい事が起こった。山本が裏切り、有村を射殺したのだ。高橋の目の前で。 間髪入れずして、抹殺令を受けた自衛官を指揮していたのは、基地の山下隊長と発覚し、高橋は山下と対峙した。
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