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「なあ、お前ら何者?」
井手口と下野は虫の息の男に銃を突き付けて質問する。
「あぐ....畜生...」
男は足の怪我の痛みで喋るのも困難のようだ。男の足からは絶え間無く血が流れ続ける。早いうちに止血も必要になる。
「早急に言うぞ。頭を吹き飛ばされる前に質問に答えろよ」
「この野郎....め」
男が言い終わるか分からないその瞬間だった。
パン!!
一発の銃声が店内に響いた。井手口の持つ拳銃から硝煙が立ち昇り、空気中に消えていく。
「ひいぃ~~!!!」
男が耳を押さえ、素っ頓狂な声を上げて怯えた。発射された弾丸は男の頭の傍、僅か数十センチの位置に命中していた。
「オッサン!いいか!?こっちはマジだぞ!このまま殺される前に真実を言えって言ってるんだ!」
井手口が男の胸倉を掴んで頭に拳銃を突き付けて脅す。怪我の件といい、さすがに頭に来たようだ。
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