ゴーストタウン

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――――。 「はあ....」 江原は水道を全開にして顔を洗い流す。顔を見上げて鏡を確認すると、自分の顔は死んだように憔悴している。溜め息は止まらなかった。 すると突然自分の携帯電話から音楽が流れ出し、江原は寿命が縮まるほど驚いた。手に付着した雫を振り払うと、ポケットから携帯電話を引っ張り出して通話に応じた。古川からだった。 「何だよ?」 『さっき銃声がしたけど、中で何かあった?』 古川の声は焦っていた。銃声を聞いて三人を心配しているのだろう。 「何でも無いから心配すんな。すぐ戻るからさ」 江原は古川の応答がある前に通話を切って携帯電話を閉じる。自分でもあまりに冷たい返答だと思ったが、苛立ちがそうさせるから仕方無いと悔いた。 その時だった。銃声がトイレの外から聞こえ、同時に井手口の怒声が微かに聞こえた。
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