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「くそっ....」
銃を見て観念したのか、その人影は悔しげにバットを捨て、素直に両手を上げた。用心深い古川は拳銃を構えたままバットを拾い上げる。
「何人だ?」
古川は人影に聞く。
「は?」
「何人いるかって聞いてんだ」
古川の拳銃を握る右手力が加わる。
「分かった分かった....。熱くなんなよ。こっちは二人だ」
「二人....?もう一人は?」
「お前の後ろ」
古川は素早く背後を振り向く。銃とバットも構えた。
しかし後ろには誰も居ない。あるのはやはり鏡の付いたクローゼット。その鏡には一瞬でこちらに飛び付く人影が映された。
「!」
振り返った時にはもう襲い。古川は激しい力で床に組み伏せられ、拳銃も落としてしまった。
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