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「有村」
有村と呼ばれた男は馴染みの同級生だ。クラスは同じで、数人でグループを組んでいる。
有村順平。
茶髪がかった髪の持ち主で、責任感もあり、尚且つ頼れる人物だった。まさに探していた一人だった。
「古川、俺は?」
古川は有村に話し掛ける前に、拳銃を奪った男を向く。
「あ、生きてたんだ」
「うわっ、ひでぇ」
「嘘だよ」
そこには古川の拳銃を片手に、カジュアルな服を着込み、有村と同じく、少し茶髪がかった友人がいた。
河野亮介。
有村と同じく、兄と二人暮らしで、兄同士、弟同士でも仲も良く、兄同士は江檜山市基地にて働く自衛官である。
もちろん両者は知らない。兄である有村貴弘、河野祐介は同じ自衛官である人間に射殺されたことを。
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