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その日の帰り道。
「恋バナって…。参ったなぁ。オレ、麻耶の事位しかねーよ。」
「…。」
「あっ、いや、今はもう大丈夫だからさ。
2人のこと応援してるし!」
「ごめんね。」
「それより、みんなどんなこと話すんだろうな?」
「優ちゃんはこの前チラッと言ってたけどね。
瑞希はどうなんだろう?あんなに美人なのにそういう話聞いたことないなぁ。
修ちゃんは?」
「修とそういう話したことねーからな。全然知らない。」
「そっかぁ。あたしどんな話すればいいんだろう。」
「オレはとりあえず話さないつもりだけど。」
「それで済む?」
「わかんねー。済まなかったら話すしかないかな?」
「しょうがないよね。」
「今日は俊哉迎えに来てるかな?」
「わかんない。何で?」
「オレと麻耶が一緒に改札出て行くと、あいつの顔がこわばってておもしれーんだよ。」
「そう?」
「うん。あいつヤキモチやいてるんだよ。本当はオレと麻耶が一緒に帰って来るのイヤなんだよ。」
「そうなの?ちょっと嬉しいかも。」
麻耶はあの日の後もカズと一緒に帰っていた。俊哉から頼んでしまった手前、もう送らなくていいとも言えず、結局俊哉が来た日以外は送ってもらっているのだった。
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