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「おっ、いたいた。見ろよあの顔。」
「本当だ。あはは。」
「オレの顔に何か付いてる?」
「いや、何でもないよ。じゃあな!」
「カズ、バイバイ。」
「なんだよ?」
俊哉の顔をジーッと見ていた麻耶に気付いた俊哉が言った。
「何でもない。」
麻耶はニコニコしていてご機嫌だった。
「変なヤツ。」
2人は日が落ち、暗くなった道を歩いた。
ゆっくりと。短い距離を少しでも長く一緒にいられるように。
「明日ね、部活休みなんだけど、みんなで恋バナしなきゃなんだよね。カズも一緒。」
「なんだそりゃ?しなきゃいけないって断れば?」
「だって、断ろうとしたらカズと何かあるんだ?みたいに言われてさ。あたしの彼氏は俊哉だもん!って思ってつい…。」
「単純だなぁ。それが麻耶だけど。カズは何だって?」
「何も話さないつもりだって。」
「ふーん。そっか。お前あんま変な事話すなよ!」
「はーい!」
「着いたな。じゃあな。」
「ありがとう!じゃあね。」
俊哉と別れ、家に帰ると、夕飯とお風呂を済ませ、麻耶は早々と眠りについた。
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