出逢い

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 昼休み。  僕は購買で買ってきたパンを食べていた。  学食が嫌いな訳ではない。人混みが苦手なのだ。  小学校の頃、全校集会があると気分が悪くなった。ざわつく人々、マイクを中継して届く声の振動。その全てが僕の体調を狂わせた。  中学、高校と次第にマシにはなっていったが、それでも人混みは苦手だった。  だから、学食はできることなら行きたくない場所なのである。  そんな僕のささやかなランチを邪魔する視線。 「さっきから視線が気になるんだけど……」  たまらず僕は前の席の秋山に聞く。  秋山は椅子の背もたれを抱え込むようにして座っていた。スカートとかは大丈夫なのだろうか。 「シュウちゃん、それで足りるの? そんな軽いご飯だといつか倒れちゃうぞ」  僕の余計な心配など知る由もない秋山は、歯を見せながら笑って言った。  僕の机にいつのまにか置かれていた秋山の弁当を見る。  小さい弁当箱に沢山のおかずが入っていた。 「そういう秋山は重いメシだな。そんな栄養採ると太るぞ」
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