0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
ROMANCE
物事に意味が在るか無いかなんて考えたってしょうがない。
こうして夜中高速を飛ばすのだって、大して旨くも無い煙を吸うのだって、アノ子の元に急いで向かうのだって、俺の本能に従うままだ。
洒落たマンションの一室の、最上階の右角の部屋。
呼びベルを鳴らすと、インターフォン越しの声。
来客が俺だと確認が取れた彼女は、満面の笑みでドアを開けた。
「意外と早かったね、ワタル」
「割と飛ばしたからね」
「そんなに早くセックスしたかったの?」
クスッと妖艶に笑うリンゴを見つめ、俺は彼女の唇を引き寄せる。
「…リンゴに早く会いたかっただけさ」
「………嘘つき」
彼女は、今の俺の本命の彼女が出来る前からの付き合いのセフレだ。
最初のコメントを投稿しよう!