ROMANCE

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物事に意味が在るか無いかなんて考えたってしょうがない。  こうして夜中高速を飛ばすのだって、大して旨くも無い煙を吸うのだって、アノ子の元に急いで向かうのだって、俺の本能に従うままだ。  洒落たマンションの一室の、最上階の右角の部屋。  呼びベルを鳴らすと、インターフォン越しの声。  来客が俺だと確認が取れた彼女は、満面の笑みでドアを開けた。 「意外と早かったね、ワタル」 「割と飛ばしたからね」 「そんなに早くセックスしたかったの?」  クスッと妖艶に笑うリンゴを見つめ、俺は彼女の唇を引き寄せる。 「…リンゴに早く会いたかっただけさ」 「………嘘つき」  彼女は、今の俺の本命の彼女が出来る前からの付き合いのセフレだ。
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