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肩にかからないくらいの髪はピョンピョン跳ねており、栗色なので余計に本物の栗を連想させる頭になっている。
「…ふぁ~…」
彼女は大欠伸をしながら洗面台で髪を整える。
すると外から賑やかな声がしてきた。
「ーーか~ちゃ~ん!」
騒がしいな…静かにしてよ。
「陽香ちゃ~ん!ひ~の~か~ちゃ~ん!」
…ん?呼ばれているのは私だ。…この声は!
ふと自分が呼ばれているのに気付いた陽香は玄関へ走った!
ガチャ!
玄関の前には黒く長い髪を後ろで束ねた、清楚な感じの少女が立っている。
「はふぉいふぁん!ほへん!ひょっひょはっへ!」
(訳:ヤヨイちゃん!ゴメン!ちょっと待って!)
「陽香ちゃん…歯ブラシくわえたままだよ。」
陽香は待って!のポーズをすると家の中へ戻っていった。
陽香が準備を終えるまでの20分間ヤヨイは待っていた。
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