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「よっと!」
池に飛び込んだはずの三人が着いたのはひとつの丸い部屋だった。
天井もアーチを画いているためドームを彷彿とさせる作りになっている。周りの壁には均等に扉が並んでいる。
「作戦室に行こう。」
疾登が言うと三人はその部屋から出た。
部屋の外には広い廊下が並んでおり、いろいろな人が忙しそうに、または面倒くさそうに行き交っている。十字路がいくつも並んでいるのですぐに迷ってしまいそうな場所だ。
「あら!アナタ達!」
歩いているとふと女性が話しかけてきた。茶色の短い髪に青い瞳。黒に白のラインが入った修道服を纏っており、手には数冊の分厚い本を持っている。格好もあるが物腰が落ち着いているので大人の印象をうける女性だ。
「シスター!お久しぶりです!今日は待機ですか?」
陽香が嬉しそうに訊ねる。
シスターと呼ばれた女性は少し苦笑しながら答える。
「ええ。この頃異形の出現が多いので上位はみんな待機なんです。あなた達も揃って本局待機ですか?」
すると朱が何故か口調を強めて答えた。
「いえ!俺…僕たちはそれとは別件なのです!」
しかも語尾がおかしい。気のせいか顔が赤くなっているように見える。
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