第一章

23/23
前へ
/29ページ
次へ
『まさか、それはダメなんて言わないだろうな?』 「い…一体どんな条件なんだ。」 恐る恐る問いただす。 そいつは簡単に言ってのけた。 『俺の負けの反対さ。』 やはり… 「俺がお前に乗っ取られるって事か!?」 『何か問題でもあるのか?別にお前の命が欲しい訳じゃない。お前は今まで通り生きられるんだ。』 「しかし…そうなればお前は手当たり次第に殺し捲るんだろ?」 『お前が勝てばいい話しだろうが?それともさっき豪語した台詞は大嘘か?』 最初からこれが狙いだったのか… そう思わせる程、この賭けは断れない状況になっている。 受けるしかない… 「………よし。」 『お?気持ちを固めたか?』 「固めるも何も、受けざるを得ない状況じゃないか。」 『くっくっくっ、そうだな。』 「思惑通りにはさせないからな!」 『まぁ、せいぜい張り切ってくれ。楽しみにしているよ。』 余裕とでも言いたげの口調だった。 果たして、新は奴に愛を示せるのだろうか…
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加