第二章

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電車を降りた途端、びっくりする程目を見開き立ち尽くす新を目の前にして、美樹は不思議そうに顔を覗き込んだ。 「…どうしたの?」 その言葉は新には届いていないようで、全く違う台詞が彼の口を突いて出た。 「違う!…いっ、いや違わないけどまだなんだ!」 「?」 美樹には何の事だか解らない。 勿論、あの声に対しての返答だが… 「新、どうかしたの?」 美樹は心配になり、肩を揺すった。 そこで我に返った新は、目の前で困惑している美樹に気が付いた。 「みっ、美樹!?」
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