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「あー、食った食った、ごちになります」
フードファイター並みに食い散らかして、俺達はファミレスを出た。
パンパンになった腹を擦りながら食べた料理を反芻する。食い気に推されて『完熟トマトをつかった地中海風パスタ』を残して他のメニューを全て食った。
「よし、じゃあー、俺の買い物に付き合ってもらうぞ! まずは、本屋」
本屋はここから、二、三分歩いたところにある。近くに百貨店やレストランなどの大通りがあり、そこから少し逸れた場所。
しかし、和志はよくあんな大金払えたな。たしか12万5……まぁいいか。
やつの余裕は本物だったようだ。
「しっかし、お前は、いつも金いっぱい持ってんな、隠れてバイトでもしてるのか? 特に理由がなけらばバイト禁止だろ」
「いや、バイトはやってねーよ」
シレッと答える和志。「バイトは」と言うのだからなにか儲け話があるのだろう。
あわよくば便乗しようと考えてみたり。
「はぁーん? もしかして、人には言えない裏の仕事とか? とりあえず通報しとくな」
「迷いなく友達を売った」
「友達を売った? 違うだろ? 友達だからだろ?」
「それって…」
「そうさ、ちゃんと反省してこいよ。まってるぜ」
「って、サスペンスドラマのいい最後風に話しを進めるな! あー、もう、仕方ねーな! 教えてやる、あれだよ、株ってヤツ!」
遂に白状したのはいいが……株、どこぞのインテリヤローがやるやつか……。
「へぇー? 本当かぁ? そうなんだー」
「言ったら言ったで全然興味ないのな」
俺ん家パソコンないから株はムリだな……くそ、いい儲け話かと思ったのに。
なんやかんや会話をしている内に本屋の前にたどり着いていた。
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