珍客

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菖韋は二人の皇女に感心し、頭を下げた。 「朱貴姫様、風貴姫様…。とても我が国にとっては誇らしい皇女様方だとお見受けいたしました。」 「両貴姫様…私たちの話、聞いていただけませんでしょうか?」 朱華と風華は顔を見合わせる。 「菖韋殿~、○貴姫様ってのは止めて頂ければ嬉しいのですが~」 「………え?」 驚いた珪二人と萠喜が驚いき顔になる。 「あの…貴女様方のような方には適当なお呼び名では…」 「気にしないで菖韋殿。私たちの本名はそろそろ民に明かすつもりだったから。別にいいのよ。」 「もっと~軽く呼んで下さい~」 いきなりの皇女らの申し出に、戸惑う菖韋。 「で、では朱姫様・風姫様で…」 「それじゃ同じです~軽くで良いのです~。」 「ならば俺は本名で呼ばさせていただこうっ!朱華に風華♪」 悠咏が顔をニカッとして話に割り込む。
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