第二章:その名の由来

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 倒れた甲牙に水鯨は、   『油断したな。俺がお前の気配に気付いていないとでも思ったのか?ハハハハ!!』     そう言い、甲牙の大剣を指指した。見てみるとやはりジェルがついていた。   肩を斬った時に大刀に当たっていた‥‥‥いや、当たっていたのではなく、当てさせたのだった。     一方、ガイは敵の忍十数人の忍を倒し終えていた。   終わった、と一息つく間もなくカカシの援護に行こうと向いたら‥‥‥そこには焼け焦げた二人の姿があった。     一人は意識はあるが倒れていて、もう一人はふらふらの状態で闘っていた。     『カカシ!!!』     ガイは急いで、闘っている焼け焦げた忍に駆け付けた。   水鯨はその忍をガイに向け蹴り飛ばした。     二人は勢い良く床に叩き付けられた。すぐに起き上がりカカシを見るが、その姿は酷いものであった‥‥‥。     ガイはすぐ済む医療パックで応急措置し、水鯨に向かって言った。     『カカシを倒すのはワタシだ!だが、今はワタシ達の隊の隊長‥‥‥よくもカカシを、許さんぞ!!!』     ガイは第一開門を開けた。    そして一瞬の内に敵の懐(ふところ)に入り込み、敵の体を宙に蹴りあげ、体を掴(つか)んだ。     『はぁぁぁ、表蓮華!!!!』    水鯨は強く床に叩き付けられ、床は陥没した。受け身もとれなかったため、受けたダメージは相当なものだった。     だがしかしガイも開門を開けたため、体中が悲鳴を上げていた。     ガイが痛みに耐えていると、陥没したところから大刀が見え、その刃先が向けられ、今まさに振り降ろされようとしたその時、     『火遁・豪火球の術!!!』     大きな炎の球がそれを遮(さえぎ)った。   それはまだフラついているが、先ほどよりも良くなったカカシの術であった。     この術は親友オビトからずっと前に盗んだ術‥‥‥。      『大丈夫か?!ガイっ!!』     そう言ってガイの腕を肩に掛けた。ガイはもう闘いには参加出来そうもないようだった。   ふと水鯨を見ると、先ほどの印を結んでいた。     『今度こそ終わりだ!!雷遁・雷針避弾!!!!』     その電撃が二人を襲った‥‥‥そのせいで、大部屋の天井が壊れた。         その頃外は雷雲が現れ始め、ゴロゴロと唸(うな)りを上げていた。
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